登山 行蔵の雑談日記

山登りが趣味のおじさんです。自分が好きな事、気になった事を雑記でつぶやいています。

【知的とは】知的であるかどうかは態度で判断できるのか?

どのような人物が知的なのか

みなさんこんにちは!

私は突然のギックリ腰から、なんとか順調に回復しつつあることに感謝しています。

 

自分の身体よ!頑張ってくれてありがとう。



今日は知的な人物について少し書いてみたいと思います。

 

私たちは「頭が悪い」と言われることを極端に嫌う傾向かあります。

 

知性が人間そのものの優劣を決めるかどうかは、私が判断するところではないし、そのようなことを気にする必要もないのですが、実際知的であることは現在の世の中においては有利であるし、組織は知的な人物を必要としています。

 

今の世の中を見渡すと、あらゆる属性、例えば学歴、職業、資格、言動、経済状況などが「知的であるかどうか」のモノサシとして考えられており、根拠があるものないものを含めて混沌としています。

 

しかし、人間の属性と知的であるかどうかの関係は、よくわかりませんが少なくとも自分が判断する材料として、5つの態度があると思います。

 

一つ目は、異なる意見に対する態度

知的な人は自分と異なる意見を尊重するが、そうでない人は異なる意見を「自分への攻撃」とみなす。

 

二つ目は、自分の知らないことに対する態度

知的な人は、わからないことがあることを喜び恐れない。また、それについて学ぼうとする。そうでない人はわからないことがあることを恥だと思う。その結果、そのことを隠そうとし学ばない。

 

三つ目は、人に物を教える時の態度

知的な人は、教えるためには自分に「教える力」がなくてはいけない、と思っている。そうでない人は、教えるためには相手に「理解する力」がなくてはいけない、と思っている。

 

四つ目は、知識に対する態度

知的な人は、損得抜きに知識を尊重する。そうでない人は「何のために知識を得るのか」がはっきりしなければ知識を得ようとしない上に、役に立ちそうもない知識を蔑視する。

 

五つ目は、人を判断する時の態度

知的な人は、「相手の持っている知恵を高めるための判断」をする。そうでない人は、「相手の持っている知恵を貶めるための判断」をする。

 

知的である、というのは頭脳が明晰であるかどうかという話ではなく、自分自身の弱さとどれだけ向き合えるか、という話であり、大変な忍耐と冷静さと粘り強さを必要とするものなのだ。と思うわけです。

 

ではまた。See you next time・・・

【柔軟性】腰痛を回避するには心と身体の柔軟性を維持すること

ギックリ腰が少し回復しました

みなさんこんにちは!

私は、1週間ほど前にギックリ腰になってしまい病院で処方された薬を飲んで、なんとか日常生活を送っていたのですが、少しずつ回復してきました。

 

こうしてブログを書けるくらいに姿勢を維持できるので、順調に回復しているのだと思います。

 

今回の腰痛で、病院から処方された痛み止めについて、少し書き留めておこう思いブログを書いています。

 

率直な感想は『現代の薬の効果は、すごいな〜』です。

 

今回私が飲んでいたのは、かなり強い痛み止めだったのでかなり効果はあったのですが、その反動で副作用も強く出ました。

 

とにかく、めまいと胃のムカつきが強いのですが、腰痛を抑えるためなので仕方ありませんね。

 

あと5日ほどは、薬を飲み続けなければならないので、この不快感とも付き合わなければなりませんが、体調を早く戻せるように頑張ります。

 

やはり心と身体の柔軟性の維持が大切!

今回の腰痛を通して散歩やストレッチなどで心と身体の柔軟性を保つことが、大切だとつくづく感じました。

 

私は今回、心と身体のバランスが崩れたことでギックリ腰になったのだと思いますが、サウナに入ったりヨガやストレッチなどで、心と身体の調和を整えることは日頃からやっていこうと思います。

 

1ヶ月くらい仕事がかなり忙しくて、日頃の散歩もストレッチもサボり気味だったので、反動が出てしまいました。

 

これから、また散歩とストレッチを習慣化できるよう、意識していこうと思います。

みなさんも心と身体の健康には気をつけてくださいね。

 

ではまた。See you next time・・・

 

【健康第一】ギックリ腰になりました。みなさん健康にはお気をつけてください

それは突然訪れた!

みなさんこんにちは!

少しブログ更新をお休みさせていただきます。誠に申し訳ございません。

 

突然のことですが、ひどいギックリ腰になってしまいました。

 

こうしてブログを書くために起き上がるのも、辛い状況です。

かといって寝ていても、痛みがひどいので痛み止めを飲んでなんとか生活しています。

 

少し前から、なんとなく腰に違和感はあったのですが、漠然と大丈夫だろう!と甘く見てました。それがいけなかった・・・

 

朝起きて突然、激痛が腰に走りそのままその場でフリーズしたまま動けなくなりました。

 

なんとか、タクシーで病院へいって治療は受けれたのですが、痛くて動けません・・・

 

そんなこんなで、みなさん健康にはお気を付けてくださいね。

 

健康でいれることが一番幸せだと、つくづく感じております。

 

ではまた。See you next time・・・

 

【古代ミステリー】「剱岳 線の記」平安時代のファーストクライマーを探せ! 

 
 
新田次郎の『剱岳<点の記>』は、日露戦争直後の1907年(明治40年)、前人未到とされ、また決して登ってはいけない山と恐れられていた北アルプス剱岳(標高2999m)の登頂に挑んだ測量官を描いた山岳小説の傑作である。
 
 
物語は、設立間もない日本山岳会との初登頂争いの形をとりながら進んでいく。実際はこの初登攀争いはフィクションらしいのだが、剱岳が当時、未踏峰とされていたのは事実である。そして、日本陸軍参謀本部陸地測量部の柴崎芳太郎率いる測量隊が命懸けの登頂に挑み、見事成功した。
 
 
ところが、彼らはそこで信じがたいものを目撃する。未踏峰とされてきた剱岳山頂で彼らは、古代(奈良時代平安時代)の仏具を発見したのだ。
 
 
置かれていたのは、錫杖頭と鉄剣だった。錫杖頭とは、杖の頭部につける金属製の仏具である。振ると円環が触れ合って音が出る。山中で修行する山伏が携行しているもので、柴崎隊よりもはるか昔に、剱岳の山頂にただどり着いていた者がいたのである。
 
 
当時、柴崎隊はあらゆる登攀ルートを検討した上で、最終的に剱岳東部の長次郎谷雪渓に金かんじき(現在のアイゼン)をつけて登るという方法を選んだ。古代の日本に金かんじきなど存在しない。しかも剱岳はロッククライミングの道具がないと登れない難所が無数にあるという。古代の登頂者は当然、空身で登ったはずだ。でも、いったいどうやって?
 
 
本書は、この剱岳をめぐる最大の謎『ファーストクライマーは誰か』に挑むノンフィクションである。この謎解きがものすごく面白い。
 
 
著者は『物語を旅する』をテーマに、世界各地を旅してきた探検家だ。
世界で初めて『ロビンソン漂流記』のモデルとされる漂流者アレクサンダー・セルカークの居住跡を発見したり、浦島太郎の龍宮城を探したり、日本版ロビンソン・クルーソーとも言える江戸時代の漂流民の足跡を追ったり、著者の冒険はワクワクさせられるロマンに溢れている。

 

 

今回もロマンではこれまでの冒険に引けを取らない。なにしろ「古代のファーストクライマーの謎を追う」というのだから。だが、本当にそんなことが可能なのだろうか?ちなみに『剱岳<点の記>』では、測量隊のあいだで、立山信仰の発生と時を同じくして剱岳奈良時代に開山されたのではないか、といった推理が交わされている。

古来、人々は山を崇め、恐れてきた。本書によれば、ヨーロッパや南米では、人間が寄りつき難いほど高い山は不吉な場所とされてきた。一方で、ヒマラヤの高峰は神聖なものとみなされる。ネパールのマチャプチャレ(標高6993m)は神域とされ現代においても未踏峰だという。

 

日本でも、山は古くから信仰の対象とされてきた。たとえば山岳信仰で知られる出羽三山は、三つの山がそれぞれ現世(羽黒山)・前世(月山)・来世(湯殿山)を表すとされ、出羽三山への巡礼は「生まれ変わりの旅」とされる。

 

 

剱岳のファストクライマーは誰か』という謎を解明するにあたり、著者がまず注目したのも立山信仰だった。古くから地元に伝わる立山開山遠起によれば、701(大宝元)年に佐伯有頼という人物が立山を開山したという。開山とは、未踏峰の山に登り、そこで神仏を迎え聖地化することである。個人の修行や一宗派の宗教行為にとどまらず、時にそれは国家鎮護のための祭事として行われたという。剱岳のファーストクライマーも立山開山と関係しているのだろうか。

 

 

謎解きの興を削ぐので詳しい過程は省くが、著者は立山信仰を調べていく中で、別の山岳信仰の存在に気が付く。そして現代では失われた古代の信仰の道を発見するのだ。このプロセスが実にスリリングで面白い。手がかりになるのは、古くから地域に残る伝承や地名である。

 

 

著者は、伝説や地名、言い伝えを一級資料として扱う。声なき民衆の声が反映され、消し去られた歴史の残像が宿るからだという。「キクワウチ」「ガキガンドウ」「ハゲマンザイ」といった古い地名が、著者を失われた古道の発見へと導いていく。

 

 

興味深いのは、この探索の旅を通じて、著者自身が変わっていくことだ。近代アルピニズムが誕生して以降、私たちは山を登山の対象としか捉えてこなかったが、剱岳の謎に挑むうちに、著者の中に山を信仰した古代の人々の感覚が蘇ってくるのである。

 

 

失われた信仰の道を求めて山中に分け入る時、意外にも真相に近づいているという高揚感は感じられない。かわりに著者の心は厳かな気配で満たされていくかのようだ。

 

 

著者の探索は、いつしか剱岳のファーストクライマーの正体や古道の存在を超えた地点にまで進んで行く。4年に渡る探索の果てに著者が辿り着いたのは、心の古層を掘り起こされるような奥深い山の神秘に触れる体験だった。

 

 

『あなたは、なぜエベレストに登るのか』と問われたイギリスの伝説的登山家のジョージ・マロリーは、『そこにエベレストがあるからだ』と答えたが、本書を読まれた読者の方は、きっとこう答えたくなるだろう。『そこに、神様がいるからだ』と。

 

ではまた。See you next time・・・




 

【読書感想】『サピエンス全史』『ホモ・デウス』著者が挑む 人類を揺らす21の課題



全ては虚構の上に成り立っている

皆さんは、自分の「呼吸」を意識したことがあるだろうか?

「自分は今、息を吸って、吐いている」というように意識することはあるだろうか。呼吸は、人間なら誰もが生まれた時からこの世を去る時まで、休まずに続けている。

 

長い人類の歴史の中で、どんなに文明や社会構造が変わろうとも「息を吸って吐く」という行為は、すべての人類が続けてきた。すなわち呼吸は、疑いようのない人間の「真実」と言って差し支えないだろう。

 

しかし、人間のそれ以外の行為や思考の多くは、時とともに変化する「虚構」の上に成り立っている可能性がある。本書「21Lessons」(柴田裕之訳)の著者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、前2作「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」(いずれも上・下巻、河出書房新社)から本書まで一貫して、こうした「虚構」の影響を前提とした論を展開している。

 

イスラエルヘブライ大学で歴史学を教える著者は、世界的ロングセラーとなっている「サピエンス全史」では、人類の「過去」を見渡した。そして、こちらもベストセラーとなった「ホモ・デウス」は、壮絶な「未来」の予測である。

 

それに続く本書「21 Lessons」がスポットを当てるのは「現在」。日本語版は「21世紀の人類のための21の思考」を副題とし、雇用、自由、平等、コミュニティ、宗教、SF、瞑想(めいそう)といった多岐にわたる21のテーマのもと問題を提起しつつ、人類が「今、ここ」をどう生きるべきかを探っている。

 

著者の論によれば、私たちのアイデンティティーは、ほぼすべて「虚構」の上に構築されたものだ。所属する会社も、家族のあり方も、国家や政府、法律、資本主義、宗教といったものは、自然に発生したのではない。過去の人間が作りあげた「虚構」である。自分の意識でさえ、こうした「虚構」の影響を受けて生まれたものだ。

 

そして、著者が人類の未来をもっとも脅かすものとして挙げるのが「ITとバイオテクノロジーの双子の革命」。人工知能(AI)が人間の体や遺伝子、脳の仕組みを理解し、センサーで私たちの生体反応などのデータを集める。それによって人間の意志決定をコントロールするようになるという。現に私たちは、アマゾンなどのレコメンドにより購買行動の誘導を受けている。今後、そうした誘導が強化され「コントロール」に変わっていく。

 

バイオテクノロジーと合体したAIやITという新たな「虚構」によって、私たちの経済や社会だけでなく、体や心まで再構成される可能性があるという。それに対抗するために著者が勧めるのが、冒頭で触れた『呼吸を意識する』ことなのだ。それによって『揺るぎない自己』を意識し、虚構によるコントロールを軽減できるだろう。

 

本書は、現実の諸問題が未来の人類の運命にどうつながるかを、明快な理論で示している。じっくり読んで、そのつながりを「自分ごと」として考えてみてはいかがだろうか。

ではまた。See you next time・・・

 

【時間の使い方】38億時間の無駄を生み出す”ある現象”

38億時間の無駄を生むアレの正体

38億時間!

 

国土交通省によると、私たちはこれだけの時間を毎年あることで”無駄”にしているそうです。

 

 

それは何かわかりますか?

 

 

実はこれの答えは、私たち日本人が渋滞で無駄にしている時間なのです

               ※全国の都道府県以上の道路における数字

 

38億時間と言われても、その数字が大きすぎてイメージがつかないのですが、これを年数に換算してみると、1億時間が11415年と半年ほどなので、38億時間はその38倍!

 

 

なんと、約43万年にもなるのです。

 

北海道がまだ大陸と陸続きであった頃、人類の祖先である、ホモ・サピエンスが日本列島に初めて現れたのが、3〜4万年前であると言われていますから、そう考えると、43万年なんて想像もできないほど、とんでもない時間になりますね。

 

出典:ウィキメディア・コモンズから引用

それだけの時間を私たちは渋滞の中で過ごしているのです。

 

 

渋滞中には、たとえあなたが運転をしていないとしても・・・

 

 

・テレワークをすることも(作業スペースや電源が十分にない・・)

・読書をすることも(最近ではAmazonオーディブルなどの音声メディアもありますが・・)

・睡眠をとることも(せっかく朝早く目が覚めたのに・・)

 

 

できませんから、できれば避けたい”無駄”な時間だと思います。

 

 

このような無駄な時間は、実はあなたの日常生活にも潜んでいます。

 

 

例えば

 

 

・スーパーやコンビニで、お会計のために行列に並んでいるあの時間

・朝の通勤ラッシュで電車の中で過ごす時間

・レストランで注文してから、食事が運ばれてくる時間

 

 

などなど、”無駄”な時間は、私たちの周りに意外と多く存在しています。

 

 

パナソニックが行った調査によると、私たちが1日で無駄にしている時間はなんと、トータルで1時間9分

※出典:パナソニック株式会社「外からどこでもスマホで視聴」サービス開始に際しての意識調査より

 

 

「たったの5分」

「たったの10分」

 

 

それが1日が終わった頃には、1時間以上も”無駄”にしているなんて驚きですよね。

 

 

さらにその時間が積み重なっていくと・・・

 

1ヶ月で・・・34時間30分

1年で ・・・414時間

10年で・・・4140時間にもなります。

 

 

これだけの時間があれば、本業をしながらでも色んなことに時間をつかそうです。

 

 

もう一度、自分の時間の使い方を、考え直してみることも大切だと思いませんか?

 

 

ではまた。See you next time・・・

 

 

 

【戦略の選択】最善の戦略を見極めるための戦略は何か?

BCGの「戦略パレット」活用法

 

古今多数の戦略フレームワークを、どう選び活用すればいいいのか。BCGの戦略エキスパートが、事業環境と戦略を「伝統型」「適応型」「形成型」「先見型」「再生型」の5体系に整理し、それぞれに応じたアプローチの選択・実践法を伝授する。あなたのビジネスにはどの戦略が適しているのか、それをいつ、どのように実行すべきなのかを示すものだ。

 

変化のスピードが飛躍的に上がっている今の時代では、計画サイクルが年度ごとでは時代に合わなくなった場合、代わりにどんな方法を取ればいいのか。どの環境、どのタイミングであれば、競争のあり方を自社に有利となるよう変えられるのか。複数の事業要素に対して異なる戦略を同時に実行するには、どうすれば良いのか。である。

 

巷には、競争優位の実現を謳うベストセラー本やベストプラクティスが溢れ、企業幹部は翻弄されている。しかし、これらの理論や手法には互いに矛盾するものも多い。目指すべきはスケールか、スピードなのか、ブルー・オーシャンを開拓し、適応力を高め、勝利を目指すべきなのか。それとも、持続可能な競争優位など忘れてしまった方が良いのだろうか。まさに1日ごとに不安定さと複雑さが増すなか、適切な戦略アプローチを選ぶことの重要性はいまだかつてなく高まっている。

だが、その戦略が今ほど難しい時代もない。1960年初頭に経営戦略が生まれて以降、企業リーダーが選べる戦略のツールやフレームワークの数は飛躍的に増えている。問題は、これらの戦略は互いにどう関連しているのか、そして採用すべき時、してはいけない時はいつなのか、である。

 

とはいえ、戦略を導き出す強力なアプローチが無いわけではない。欠けているのは、適切な戦略を適切な状況で選択するための確固とした方法だ。ある状況ではファイブ・フォース(5つの競争要因)分析が有効かもしれないが、別の局面ではブルー・オーシャン戦略やオープン・イノベーションが有効かもしれない。しかし、これらの戦略はいずれも、それだけで万能薬であるかのように言及・認識されがちである。

 

経営者とビジネスリーダーはジレンマに陥っている。対応すべき環境がますます多様化し、正しい対応がいっそう切実に問われるなか、最善の事業戦略を見極めるにはどうすれば良いのか。適切なフレームワークやツールを用いてそれを採用・実行するために、どのように考えて動けばいいのだろうか。

 

事業環境の激変と多様化という二重の課題、そして戦略の氾濫への対応策として、戦略を選ぶための総合的フレームワークである「戦略パレット」がある。これはリーダーに次のことを可能にするために策定されている。

 

それは目の前の状況に見合った戦略スタイルを選び、効果的に実行すること。複数の環境あるいは変動的な環境に対応するために、異なる戦略を組み合わせること。そして、出来上がった「戦略のコラージュ」に、リーダーとして命を吹き込むことだ。

 

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戦略パレットは5つの典型的な戦略スタイル、いわば5つの基本色で構成されている。これらは地域、業界、機能、企業ライフサイクルといった事業要素ごとに、それぞれの環境に合わせて適用できる。

 

5つの戦略環境

戦略とは本質的に問題解決であり、現在抱えている具体的な問題が何かによって最善の戦略は変わっつてくる。そして自社の置かれた環境が、戦略スタイルを左右する。つまり、まず環境を吟味した上で、それに見合うスタイルを見つけ、適用する必要があるのだ。

 

だが、事業環境というもののあり様は、どう表せばようのだろうか。また、勝利への道筋を示してくれる最善の戦略を、どう選び出せばよいのだろうか。

 

事業環境は、簡単に識別できる3つの次元によって左右される。

1・予測可能性(将来の環境をどれほど予測できるか)

2・改変可能性(独力、あるいは他社と協働して、環境にどれほど影響を及ぼせるか)

3・過酷さ(自社はその環境で生き残れるか)

である。

これら3つの要素をマトリックス化すると、5つの異なる環境が浮かび上がる。各環境にはそれぞれ固有の戦略スタイルと、その実行方法が求められる。

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以下で示すように、各環境にはそれぞれ異なる戦略スタイルが適している。

 

予測可能な「伝統型(Classical)」の環境は、ポジショニング戦略と相性が良い。つまり、規範、差別化、あるいはケイパビリティで獲得できる優位性をベースとし、包括的な分析と計画策定によって実現できる戦略だ。

 

「適用型(Adaptive)」の環境では、持続的な実験が必要となる。変化が速く予測不可能なため、計画が機能しないからだ。

 

形成型(Shaping)」の環境では、企業は他社と協働して、他の利害関係者の活動を取りまとめることで、自分達に有利な業界構造を形成できる。

 

最後に、「再生型(Renewal)」の環境は過酷な状況であり、企業はまず生き残るためにリソースを節約・確保しなければならない。その後、成長軌道を回復して長期的な繁栄を実現するために、他の4つのアプローチからどれかを選択する。

 

簡単に言えば、各スタイルは最優先すべきことがまったく異なるのである。

・伝統型:大きくなれ

・適応型:速くなれ

・先見型:先行者になれ

・形成型:オーケストレーター(まとめ役)になれ

・再生型:生き残れ

正しいスタイルを選べば見返りがある。環境に見合った戦略を採用している企業は、そうでない企業に比べ、株主総利回りが4〜8%も上回っている。それ以外の企業の約半数では、戦略と環境に何らかのミスマッチが生じている。

 

 

事業環境に適した戦略を選ぶためにBCGが開発した「戦略パレット」の活用法

戦略の各スタイルを使いこなす方法と、それぞれが特定の環境でどう真価を発揮するかを、掘り下げて見ていこう。

伝統型(Classic)

伝統型の戦略スタイルを取るリーダーは、自分達の世界は予測可能であり、競争の基盤は不変であり、いったん手に入れた優位性はずっと有効だと考える。このような企業は、自力で環境を変えることは出来ないという前提に立ち、その範囲内で最適なポジションを獲得することを目指す。それを実現するためには、他社を上回る規模、差別化、ケイパビリティ(全体的な組織的能力、または得意とする組織的能力)が土台となる。

 

伝統型の環境ではポジションの優位性は持続する。その事業環境は予測可能で破壊的変化をきたすことなくゆっくりと進展するからだ。

 

この環境で最善のポジションを目指すリーダーは、次のような流れで考える。まず競争優位の基盤を分析する。そして自社のケイパビリティと市場との適合性(フィット)を検証する。そしてそれらが将来的にどう展開するかを予測し、優位なポジションを確立・維持するための計画を立てる。最後に、その計画を厳密かつ効率的に遂行する。

 

私たちにとって、もっとも馴染み深いのが、この伝統型戦略かもしれない。実際のところ、戦略とはこのアプローチを指すと考えている経営者は多い。ビジネススクールで教わるのも伝統型であり、大半の大手企業の戦略部門は何らかの形でこれを実践している。

 

適応型(Adaptive)

事業環境を予測することも変えることも出来ない場合、企業は適応型の戦略を採用する。予測が難しく優位性が長続きしない状況で、絶え間なく続く混乱を生き残るには、自らを変え続けていく即応性と能力を持つ意外に道はない。適応型の環境で成功するには、継続的な実験と新たな選択肢の発見を、他社よりも素早く低コストで行うことで変化に対応しなければならない。伝統的な戦略家が唱える持続的な競争優位の代わりに、ここでは一時的な優位性を連続させていくことが主眼となる。

 

適応型のアプローチを取る企業は、実験を通して成功するために、重要な3つの思考ステップをさまざまに用意し、手法をあれこれ変えながら試していく。そこから最も成功したものを慎重に選び出し、本格展開して利益獲得を目指す。そして環境が変わるたびに、この発展的サイクルを素早く繰り返すことで、優位性を継続的に更新していく。

 

適応型の戦略スタイルは、伝統型ほど入念に考え抜くものではない。優位性は分析、予測、最適化によってではなく、新たな物事を次々と試すことによって生み出される。

 

IT関連のサービスとソリューションを提供するインドのタタ・コンサルタンシー・サービシズは、予測することも変えることも出来ない環境下で活動する企業の1つで、同社は繰り返される技術的なシフト(例えばクライアントサーバからクラウドコンピューティングへの移行など)と、その結果として顧客のビジネスや競争基盤に生じる変化に、絶えず適応している。

 

環境の監視、戦略的実験、組織の柔軟性を重視する適応型アプローチを取ることで、同社の売上高は1996年の1億5500万ドルから、2003年には10億ドル、2013年には130億ドル超へと拡大し、純粋なITサービス企業としては世界第2位の規模に成長した。

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先見型(Visionary)

先見型の戦略スタイルをとるリーダーは、環境を主に自分たちの力で形成、あるいは再形成できると考える。先見的企業の勝利の鍵は、誰よりも早く斬新的な新製品やビジネスモデルを打ち出すことである。先見的なリーダーは、他者の目には不透明に映る環境において、新たな市場セグメントの創出や既存市場の破壊のチャンスを明確に見極め、その実現に向けて行動する。

 

このアプローチは、先見的企業が独力で、市場において新しくて魅力的な何かを実現できる場合に有効である。そうした企業は、他者に先駆けて新たなテクノロジーを投入したり、顧客の不満を招いている大きな原因や潜在的ニーズを最初に特定して対処したりできる。あるいは業界の古びたビジネスモデルを変革したり、来たる大きな潮流(メガトレンド)を誰よりも先に察知して行動を起こしたりもできる。

 

先見型の戦略を採用する企業にも、特徴的な思考プロセスがある。まず先見的なリーダーが、実現性のある有意義な可能性を思い描く、そして誰よりも早くそれを実現すべく、ひたすら努力する。最後に、その構想のポテンシャルを全て引き出すまで、実行と規模拡大に力を尽くす。

 

伝統型戦略における分析・計画や、適応型戦略における反復的実験とは異なり、先見型アプローチは想像と具体化を要とし、本質的にクリエティブである。

 

先見型の戦略スタイルを採用する企業の良い例が、医薬品開発のアウトソーシングサービスを担うCRO(医薬品開発業務受託機関)という分野を開拓した、クインタイルズ・トランスナショナルである。

 

医薬品開発業界の事業構造が安定しているように見えていた頃、同社の創業者兼会長のデニス・ギリングスは、まったく新しいビジネスモデルによって、医療品開発を向上できる明確なチャンスがあると見抜いた。そして1982年、彼にとって必然と思えたこのビジョンを実現すべく、いち早く創業。クインタイルズは素早く大胆に行動することでリードを守り、潜在的な競合相手のはるか先を進むことに成功した。

 

形成型(Shaping)

環境がどうなるか予測できずとも、変えることなら出来る場合がある。業界の発展初期には、競争のルールが規定 / 更新される前に、業界全体の構造を形成 / 再編する主導権を握る大きなチャンスがある。

 

このようなチャンスを活かすためには、他社との協働が求められる。1社が単独で業界を形成することは不可能だからだ。他社とリスクを共有し、能力を補い合い、ライバルが動き出す前に新規市場を確立する必要がある。形成型の企業が身を置く業界は、発展の初期段階にある。そして多数の協働者に影響力を行使しなければならないが、完全なコントロールは及ばない。そのため、環境の予測可能性は非常に低い

 

形成型のアプローチを取る企業は、他の共同者を巻き込んで適切なタイミングで未来への共有ビジョンをつくる。そして、協働を取りまとめるためのプラットホームを確立する。柔軟性と多様性を維持しながら規模拡大を図ることで、プラットフォームおよび協業者のエコシステムを発展させていくのである。

 

形成型戦略は、個々の企業よりもエコシステムを重視し、競争だけでなく協業も主眼とする点で、伝統型、適応型、先見型とは大きく異なる。

 

ノボノルディスクは1990年代以降、中国の糖尿病治療市場で勝つために形成型戦略を採用してきた。当時、中国では糖尿病の問題が顕在化し始めたばかりだったので、市場の行く末を正確には予測できなかった。しかし、同社は患者、規制当局、医師らと協業し、市場のルールづくりに影響力を発揮することに成功した。いまや同社は、中国のインスリン市場で60%以上のシェアを占めており、糖尿病分野の圧倒的な市場リーダーである。

 

再生型(Renewal)

再生型の戦略スタイルは、過酷な環境で活動する企業が生命力と競争力を取り戻すことを目的とする。このような厳しい状況は、戦略と環境とのミスマッチが長く続いたり、社内外で極めて衝撃的な出来事が発生したりした場合に起こりうる。

 

外的環境が非常に厳しく、事業運営を現行の方法では維持できない場合は、思い切って針路を変えることが必要だ。これは生き残るための、そしてもう一度返り咲く可能性をつなぐための唯一の道である。

 

企業はまず、環境の悪化をできるだけ早く認識し、反応しなければならない。その後、生命力を回復するために決然と行動を起こす必要がある。事業ポートフェリオの見直し、コスト削減、資本の保全などによって倹約を進める一方で、再起を図るための財源となるリソースを確保しておく。そして最終的に、ふたたび成長と繁栄を実現するために、他の4つの戦略スタイルから1つを選び方向転換することになる。

 

再生型は、3つの点で他のスタイルと大きく異なる。通常は防衛的な姿勢で始まること。そして、他の戦略スタイルへと転換する前段に位置付けられることだ。環境に適応できない企業が増えているため、再生型の戦略は次第に一般的となっている。

 

金融危機へのアメリカン・エキスプレスの対応は、再生型アプローチの良い例だ。信用危機が発生した2008年、同社は債務不履行率の上昇、消費者需要の減退、資本へのアクセスの困難化というトリプルパンチに見舞われた。これを生き抜くために、同社は約10%の人員削減、非コア事業の整理、補助的な投資の削減を実行した。2009年までに20億ドル近くこコスト削減を実現。そして新たなパートナーとの連携、ロイヤルティ・プログラムへの投資、預金拡大事業への参入、デジタル技術の導入を通して、成長とイノベーションに向けて舵を切った。2014年時点で、同社の株価は不況時の最安値から800%上昇している。

 

戦略パレットを活用する


戦略パレットは次の3つの目的で活用することができる。特定の事業要素に見合った戦略スタイルを選び、正しく実行するため。複数の事業要素、あるいは長期的な時間軸で、複数の戦略を適切に管理するため。そして、出来上がった戦略のコラージュが命を吹き込むためである。

 

戦略パレットは、特定の事業要素にふさわしい戦略スタイルを説明・選択するための新たな言葉をリーダーに提供するものだ。また、各スタイルにおける戦略の策定と実行を結びつける理論的な糸の役割も果たす。

 

大半の企業において、戦略の策定と実行は、組織的にもタイミング的にも不自然に切り離されている。各スタイルで求められる戦略の組み立て方は大きく異なり、実行の方法もそれぞれに特有である。情報管理やイノベーション、組織、リーダーシップ、企業文化の面で、要求される事柄が違ってくる。

 

戦略パレットは企業にとって、戦略的意図の指針になるだけでなく、実行体制を整えるうえでも役に立つ。

戦略パレットによって、事業をより精緻に把握できるようになる。特定の戦略を必要とする複数の事業要素に分解できるからだ。そして異なる事業部門、地域、ライフサイクルの段階に応じて、複数の戦略を効果的に組み合わせることも可能になる。

 

今日の大企業は、非常に幅広く変化の激しい環境で事業を展開している。ほとんど全ての大企業が、戦略的特徴の異なる複数の業種や地域に手を広げており、それゆえ複数の戦略を同時並行で進めることを迫られているのだ。進歩の速いテクノロジー部門に適したアプローチが、より成熟した部門のアプローチにも適しているはずはない。また同じ事業であっても、急成長中の国と、より成熟した国とではアプローチが大きく異なる。

 

事業にもビジネスモデルにも必ずライフサイクルがあり、各段階で異なるアプローチが必要だ。事業の創出は通常、戦略パレット上の先見型か形成型の領域で起こり、その後に適応型を経て伝統型へとシフトしていく、さらなるイノベーションによって破壊的変化を受ければ、そこからまた新しいサイクルが始まる(もちろん、実際にはさまざまな道筋がありうる)。

 

例えば、アップルは、先見型の戦略によってiPhoneを生み出した。次に形成型戦略を採用して、アプリ開発者、通信会社、コンテンツプロバイダーと協働するエコシステムを発展させた。そしてこの先、より包括的な製品・サービスを携えた競合他社がそのポジションを狙ってくれば、アップルの戦略は適応型、あるいは伝統型の方向に変わるかもしれない。

 

戦略パレットの活用時には、リーダーがみずから環境と戦略の組み合わせを設定し調整するという重要な役割を果たす。環境を見極め、どの戦略をどこに適用するかを決め、それを実行するための適切な人員を配置するのがリーダーの仕事だ。

 

それだけでなく、出来上がった統合的な戦略をストーリーにして、内外に広め説得する際にもリーダーの働きが重要となる。複数のアプローチを組み合わせた戦略のコラージュに命を与え続け、動的で新鮮な状態に保つために、リーダーには次のことが求められる。適切な問いを立てること。支配的論理によって視野が曇るのを防ぐために、前提を疑うこと。そして必須となる変革の取り組みを、全力で支援するとである。

 

ではまた。See you next time・・・