テレビでも雑誌でも謝罪ばかり、そう感じたことはないだろうか?
会社のトップや政治家、タレントまで毎日のように誰かが謝っているように思える。
どうやらその感覚は間違っていないようで、この本の中⤴️⤴️⤴️では、2018年の主な「謝罪事件」が列挙されている。その数30件以上。日々いかに多くの「謝罪」が行われているかわかるだろう!
本書はそんな時代を生き抜くための必読書である。著者は「謝罪マスター」の竹中功氏である。
竹中氏は吉本興業で広報担当としてメディアとの窓口を務めてきたほか、コンプライアンスやリスクマネジメント管理委員として、さまざまな謝罪の現場に立ち会ってきた。そして現在は広報や危機管理のコンサルタント活動を行なっている。そうして得た知見を元に問題解決をするメソッドを書いた本である。
SNSで情報発信が容易になった現代、誰しもが「謝罪する側」に立たされる可能性がある。そんな事態に備えて読んでおくべき本だと感じる。
3つのポイントとは!
- 謝罪とは、反省の気持ちや再発防止などを表明し相手の許しを請うことであって、本当のゴールではない。
- 謝罪会見は8つのステップで進行する。挨拶・自己紹介・謝罪・経緯・原因・再発防止・賠償・質疑応答・最後にもう一度謝る。締めの挨拶になる
- 企業はあらかじめ謝罪訓練をしておくべきである。まず起こりうるリスクを大量にリストアップする。そのうえで、そのリスクに直面したとして対処のシミレーションをしておく。
「大謝罪時代」を生きる
謝罪はゴールではない
テレビをつけると、連日のように謝罪会見が行われている。有名企業や大学、スポーツの強豪チーム、病院、タレント、アーティスト、など権威や社会的信頼のある人たちが謝っている。
謝罪会見を見ていると謝罪そのものが目的化しているように感じる。
加えて謝罪会見がショーアップ化しているようにも思える。メディアはきっと謝罪会見を視聴者や読者を惹きつけるコンテンツだと思っているのだろう。
だがそもそも「謝罪」はゴールではないはずだ。謝罪とは、反省の気持ちや再発防止などを表明して、相手からの許しを請うための行為である。本当のゴールは謝罪そのものではなく、その先にあるはずである。