「商品での差別化が難しい」
「いまいち強みがお客様に伝わらない」
「ありきたりな訴求になってしまう」
このような悩みをお持ちのビジネスマンの方は、多いのではないでしょうか?
今回は落語の話を元に、解決策を考えていきましょう!
江戸時代はゆとり時代
「チャンチキチン」
「スッテンテン」
と飴玉を売り歩く若者がいます。
これは落語『孝行糖』にでてくる与太郎という若者です。
この与太郎という人間は現代でいえば、いわゆる社会になじめない人間でした。
言い換えれば
・厳しい管理社会についていけない
・本音で生きる人
という若者でした。
与太郎は何も働くことができないため
なんと、親孝行を仕事としていました。。。
いまであれば考え難い話ですよね。
しかし、その親孝行の姿が村で認められ、ご褒美としてお金をもらったんです。
そうすると、当時与太郎が暮らしていた長屋の主が、そのお金を元手に新しい商売をさせて自立させようとしたのです。
しかし、与太郎という人間は、あまり人に理解されない特徴を持つことに加えて一般的な仕事ができない、常識的な言動ができない若者でした。
こういう人は現代社会ではどうしても煙たがられます。
しかし、江戸時代は違いました。
その与太郎でもできる仕事はないかと、村の人たちは知恵を絞りました。
そこで、与太郎に勧めたのが飴売りの仕事でした。
親孝行のご褒美としていただいたお金を元手に飴の売り歩きの商売をはじめました。
「チャンチキチン」
「スケテンテン」
という歌を口ずさみながら飴を売り歩いたのです。
するとどうでしょう。
与太郎の売る飴は見る見るうちに売れていき、与太郎はすぐさま飴売りととして知れ渡るようになりました。
与太郎は商売について学んだのでしょうか?
いえ、与太郎は前述の通り働いた経験は皆無でした。
ではなぜ、与太郎は村中で評判になる飴売りになることができたのでしょうか。
それは
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親しみやすさです。
与太郎には傑出した商才があったわけでは、ありませんでした。しかし、彼には天性の明るさがあったのです。
笑顔で歌いながら、決して売り込むわけではなく人間味と歌という芸を表現していたのです。
与太郎は自分の悪いところには目を向けません。
自分の境遇や能力を、人と比べて劣等感を抱いたり、憂鬱になって閉じこもったりしませんでした。
前向きに働いているのです。
それを周りの人たちは支えるわけです。
飴の種類や味はもはや関係ありません。与太郎が売っているから買うのです。
これって、現代の商売でも通ずるところがありませんか?
「モノ余り」の時代は「ヒト」で選んでもらう
「あなたから買いたい!」
と言って貰えたら嬉しいですよね。
この状態になれば、もう商品の良し悪しはさほど重要ではなくなります。
ここまで落語『孝行糖』の与太郎の話をしてきました。
与太郎という人間は決して
気が利いて、頭が切れるわけではありませんが
●素直で善良
●自分のありのままを表現する
という人間性がありました。
●完璧ではなく、少し不器用
●きれっきれではなく、お茶目
●あくせくはせず、ゆっくりと
「え?そんな一面もあるの?」
「なんだかホッコリするな~」
と感じるわけです。
こういった部分が、本来人間の心の琴線に触れる部分ではないのでしょうか。
こういった人間味を感じると、
親しみやすさを感じるわけです。
これは商売でも同じことが言えます。
スモールビジネスを営んでいる方の多くは
商品は与太郎の売る飴玉のように目に見える商品ではないと思います。
であれば、なおさら商品自体での差別化は難しくなります。
コンサルティングやセミナーというものは、目ではっきりと見ることはできません。
こうなってくると、素人の目線では選ぶのが困難です。
したがって、選ぶ基準となるのは
「この人なんかいいな~」
「人間味があって親しみを感じるな~」
という極めて精神的な部分になります。
もちろん、親しみを感じてもらい、あなたという人間を知ってもらうのにはある程度の時間がかかります。
しかし、一度関係を構築すれば崩れることはありません。
情報やコンテンツはいまや無料で手に入ります。
Youtube動画でも高品質の教材が公開されていたりします。
もはや質だけでは勝負できないのです。
質に親しみやすさを加えて初めて商品となるわけです。
そして、親しみやすさを感じてもらうのは直接会う時間をとる必要もありません。
メルマガやFacebookを使えば、簡単に親しみやすさを表現することができます。
日常のFacebookの投稿に
●家族の写真
●ペットの写真
●旅行時の写真
●密かにはまっていること
●特技・趣味
●失敗談
などを少しずつ公開してみましょう。
商品・サービスとは別の部分での勝負をしていきたいですね。