登山 行蔵の雑談日記

山登りが趣味のおじさんです。自分が好きな事、気になった事を雑記でつぶやいています。

大廃業時代が迫る!中小企業、補助金頼みの限界

                  中小企業・地方編

阿部晋三内閣の経済政策「アベノミクス」が掲げる地方創生の主役、中小企業が、人手不足や後継者難といった重い課題に直面している。

 

中小企業、その利益を代表する商工会議所や商工会、地方経済はどう乗り切るのか?

 

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企業経営者は、事業で稼ぎ、株式を発行して資本金を積み増し、成長を目指す。

そんな「常識」を覆す動きが2019年、全国で相次いでいる。

高知県を中心に四国地方に25店舗を出店するスーパー「サニーマート」は5月、9800万円の資本金を5000万円に減資し、自ら「中小」になることを選んだ。

 

売り上げ高400億円超、従業員2000人を超えるが、中小基本企業法は、資本金5000万円以下の小売業者を中小に分類する。

 

帝国データバンクの集計では今年1〜7月、減資した小売業者は412社に上る。前年同期の252社から大きく膨らんだ。

狙いの1つが消費増税に伴い、政府が今年10月に導入する中小の小売店などが対象のポイント還元制度。

 

帝国データバンク東京支社情報部長の赤間祐弥氏は説明する。「中小に『降格』してでも集客効果が高いポイント還元の恩恵を受けるためだ」

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今、キャッシュ・レス化を進めるのは何故?

キャッシュ・レスで決済した買い物客に、購入価格の最大5%を還元する。

来年6月まで9ヶ月間の時限措置だが、小売店は集客効果が期待できる。

相次ぐ減資は、大企業という「名」を捨てて、実を取る動きという訳である。

 

想定外の策に、経済産業省世耕弘成 氏は「意図的に減資して、制度終了後に増資した場合は、遡って対象外とする」と憤った。

 

それでも減資で「中小」に転じた企業の幹部は悪びれない。「ポイント還元だけじゃない。多くの補助金制度があり、中小になるメリットは大きい」

 

中小企業政策に詳しい明治大学経営研究科長の岡田浩一 氏は、日本の中小政策を 「世界で最も手厚い」と評する。

ポイント還元約2.800億円に加えて、産業官連携の研究開発支援、資金繰り支援。

今年度の当初予算に計上された関連費は計4.500億円規模に上る。

 

手厚さの理由は、高度経済成長期の1963年に制定された中小企業基本法にある。

中小企業を経済社会における、弱者と位置づけ、政策目標に大企業との生産性などの格差を揚げた。

欧米が自由競争に重点を置いてきたのとは、対照的な経緯がある。

 

その実務を担うのは、商工会議所と商工会。

法律に基づいて設置され、その数は全国で合わせて約2.200に上る。

企業は、主に両団体を窓口にして、補助金申請などを届け出る。

両団体は経営指導なども行う。各地の商議所を束ねる日本商工会議所会頭の 三村明夫 氏は強調する。

「商工会議所の使命は、地域の経営者に寄り添いながら変化の波を新たな成長へと繋げる動きを後押しすることだ」

 

だが、そんな手厚い支援をもってしても、中小企業全体の数は90年代以降、減少が止まらない。

 

             「127万社」

2017年10月、経産省は廃業予備軍の規模を明らかにした。

国内の中小企業約360万社の3分の1が、2025年頃までに後継者が見つからなければ廃業を迫られるとする、衝撃的な試算だった。

経営者に最も多い年代は69歳と、1995年頃の47歳から高齢化している。

地域経済の担い手が消えていく、大廃業時代は目の前に迫っている。

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