電気代、クルマ、スマートフォン...。
身の回りで起きつつある値上がりは、コロナ禍による人手不足や物流の混乱など一時的な要因も含まれており、しばらくすれば解決すると考える人は少なくないかもしれない。
しかし、実情を細かく見ていくと、すぐには解決できそうにないことが分かる。モノの生産に必須の資源や部品などが、これからも不足し続ける明確な理由があるからだ。
こうしたモノ不足の未来、すなわち今後の需給を見通すためには、世界で起きている「3大不足」を踏まえる必要がある。
①日本や欧米、中国など世界的に不足している「電力」
②クルマやゲーム機、家電などあらゆる製品不足をもたらしている「半導体」
③クルマや家電などに欠かせない「鉱物資源」
これら3つの不足は、さまざまなモノの生産に影響を及ぼす。しかもその根底には、「脱炭素」と「デジタル」という重要なメガトレンド(潮流)が横たわる。
つまり、今後も続く「構造的」な問題だということだ。ある不足が別の不足を招く「無限ループ」にも陥っており、解決の見通しは定かではない。
世界的に深刻な「モノ不足」には、仮にモノを作ることができたとしてもオンタイムで運ばれてこない「モノ遅れ」も深く関わっている。
原材料を運ぶコンテナ船がコロナ禍で遅延し、その影響で物流網の混乱も招き需要はあるのにモノが作れない。
日本ではコロナ禍は現在は落ち着きつつありますが、世界的には新しい変異株のオミクロン株の流行などが懸念されており、モノ不足が長期化する可能性が高まっています。
このような背景を考えれば今後、スタグフレーションが始まるかもしれなません。
いやむしろもう始まっているのかも?
スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレ(物価上昇)が起こることです。
世界的なモノ不足が引き金となってインフレが起こり、物価は上がり続けるが賃金は上がらないので景気は下がっていく。
未来のことは誰にも分かりませんが、情報収集は怠らないようにして対策をしていこうと思います。