登山 行蔵の雑談日記

山登りが趣味のおじさんです。自分が好きな事、気になった事を雑記でつぶやいています。

ファブレスで作る電気自動車(EV)の進撃が止まらない!

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中国製の電気自動車(EV)が、日本市場に攻勢をかけている。

 

2021年10月、物流大手のSBSグループ(本社・東京)が、中国で製造された宅配用1トンEVトラックを約1万台購入すると発表した。

SBSホールデングスは、輸配送、倉庫、物流センター、流通加工から国際物流、3PLまであらゆる物流ニーズに応える日本の総合物流企業です

 

ある国内自動車大手の幹部は「正直『やられた』という感覚だ」と話している。

 

SBSの様な物流企業は、輸送業務の二酸化炭素(CO2)排出量の削減が緊急の課題なのだが、日本にはまだコスト競争力のある商用EVがない。

そのスキをつくかの如く、中国のEVが上陸している形になっている。

 

そして、この車はただの中国製EVではなく、日本の自動車スタートアップ、フォロフライ(京都府京都市)が現地の中国メーカーと協業し、日本仕様に改造したモデルになる。

 

フォロフライ株式会社は2021年8月に京都で設立した電気自動車の開発販売をするファブレスEVメーカーのスタートアップ企業です。

 

フォロフライはこうした自動車の製造・輸入販売を工場を持たない『ファブレス』の形で行うプレーヤーとして、自動車業界で注目を集めている。

 

    目次

  1. ファブレス」とは

  2. ファブレス」が選ばれる理由

  3. 中国の圧倒的コストダウン

  4. 中国車の猛追

 

1・ファブレスとは

製品製造のための、自社工場を持たない製造業の業態です。

有名なのはアップルなどのIT企業や家電メーカーなどで、iPhoneなどの製品の製造はすべてアウトソーシング(外部委託)し、アップル本体は自社工場などは持たず製品の設計や企画、販売にリソース(会社の資源)を集中する業務形態です。

考える人(頭脳)と動く人(身体)がそれぞれ別々の会社になったイメージですね

それぞれが得意なことに特化した動き(働き方)になる。世界はどんどんこの方向に向かうのだと思います。

 

2・ファブレスが選ばれる理由

ファブレスの業態をとるメリットとしては、設備投資や設備維持の負担、リスクを回避できること、設計・開発・企画・販売などに企業の力を集中できることなどがあげられます。

日本の代表的なファブレス企業としては、任天堂キーエンスなどが挙げられます。

エレクトロニクスや半導体の製造などではファブレスが当たり前になっていたのですが、製造業全般に波及していく流れになっきています。

EV普及期に入り、世界中で多くの車種やプラットフォームができていますが、日本より早くEVシフトが進んでいる中国では、このような業態で製造された車両の実施テストや改良がなされており知見はどんどん蓄積されています。

 

おそらく、これからは自動車産業にもこの流れは広がっていくのでしょう。

(個人的な意見ですが、最初は失敗が多いかもしれませんが、続けることで様々なノウハウ(知見)が蓄積して行きます。その知見の集合体が結果につながるので最終的にはうまく行きます。もしくは納得できます。ただそこまで継続して失敗を恐れずに進む事ができるかどうかが、未来が開けるか止まってしまうかの分岐点なのです)

かのトーマス・エジソンもこの様な言葉を残しています(『私は失敗したことは1度もない。ただうまくいかない方法を1万回試しただけだ』天才の屁理屈の様にも聞こえますが、納得してしまう当たりが)さすが歴史に残る偉人の言葉はすごいですね!

 

3・中国の圧倒的コストダウン

電気自動車(EV)のコストの大半がバッテリーです。そのバッテリーにおいて世界中で一番コストダウンに成功しているのが中国のメーカーです。

これは中国の戦略が理由です。

 

中国では政府主導で、CATLやBYDといった中国内のバッテリーメーカーに集中して発注するような仕組みが確立されています。

 

これにより、スケールメリットも生まれますし政府の補助金もどんどん出ます。

この差はかなり大きく、日本企業が新しいバッテリー工場を作ろうとすると、基本的には自社で設備投資をしなければなりません。

最大のコストであるバッテリーの価格が安いためEV自体の製造コストもどんどんどん下がります。

バッテリーのコストダウンに世界で最も成功している中国で、中国のEVを使うメリットにも繋がっていくのです。

 

(個人的意見で、世界戦において戦略的な中国や欧米に対して、日本はかなりの遅れをとってしまっていますが、それでも日本発のスタートアップ企業がここ数年増えきているので暗い未来ばかりでは無いと思いたい)

 

4・中国車の猛追

車体などを含む自動車の技術も、日本車などとそんなに変わらないレベルになっている。

 

もちろんプロのドライバーが乗り比べれば差がわかるのだとは思いますが、一般レベルでは大差は無いと思われる。

 

かつて中国の自動車産業では、設計技術を持っていなかったので設計を専門に行う外国の会社に委託して生産していた様ですが、こうした専門的な会社に任せれば非常に高いレベルで車が設計されており生産ラインもドイツや日本、アメリカのものをそのまま買って取り入れているので時間と共にかなり成熟してきているのだと考えられます。

 

車にしてもバッテリーの開発にしても、初めはものすごい量の不具合情報が出ますが、それが蓄積していけば前出のエジソンでは無いですが知見が溜まりうまくいく方法を見つけ出すのです。

アメリカのEVメーカーのテスラも初期の段階では品質が悪いと批判されていましたが、今では会社の資産総額が100兆円を超える企業になっています。

 

なぜかというと、テスラがものすごい量の不具合情報をキャッチしてブラッシュアップしているからです。

この改善のスピードは、新興の会社であればあるほど早いのだと思います。

(かつては日本企業もそうだったのだと思いますが、一つの時代の成功例を築いた先進国になった体験が、新しいことに挑戦して失敗をしてしまう体験を極端に恐れる国民性になっているのかもしれません)

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世界で初めて電気自動車(EV)を量産したのは日本の日産自動車でした。

にもかかわらず、安価な中国勢に押されているのはなぜ?なのでしょうか?

そこにはブランドイメージが大きく影響しています。

日本製品の品質は最高水準なのは間違い無いのですし、その品質を維持するための価格も妥当な値段だと思います。

思い切って機能を制限した製品を低価格で販売できればいいのですが、高性能、高品質のイメージが崩れる懸念があるのでしょう。

まさにイノベーションのジレンマに陥っているように感じます。

しかし、暗くて細くて先が見えない道も必ずどこかには繋がっていると信じて進んで生きたい!