登山 行蔵の雑談日記

山登りが趣味のおじさんです。自分が好きな事、気になった事を雑記でつぶやいています。

【ニュース記事】今週抑えておきたい世界でおきたこと

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今週起きたこと

モスクワのプーシキン広場にソビエト連邦(当時)1号店となるマクドナルドがオープンしたのは、1990年1月のことでした。

 

当時、あまりに長い行列を整理するため、警察官が駆けつけなければならないほどでした。これほど多くの人々が殺到したのは、ロシア人がハンバーガーを求めたというよりも、マクドナルドの登場が、コークやリーバイスなど多くのブランドとともに、ソ連の終焉を告げるものだったからです。それは、ソ連が世界に開かれ、その経済が解放され、そして民主化が進んだことを象徴していました。

 

そしていま、マクドナルドをはじめとする外国企業が、ウクライナへの侵攻を理由にロシアでの営業を停止しています。これらが象徴するものは、かつてと真逆のものと言えるでしょう。

 

ウラジーミル・プーチン大統領は経済を締め付け、ロシアを世界から孤立させてソ連時代へと向かわせているのです。

 

相次ぐ企業の撤退は、ロシアだけでなく、現代企業についても多くの示唆を与えています。

 

ビッグマック1個1個の売上だけでみれば、マクドナルドの下した決断は些細なものかもしれません。しかし、これはマクドナルドをはじめ、ロシアでの事業を停止した300社余りの企業にとって、単なるPRの域を超えています。ビジネスを諦めるには金銭的なコストがかかりますが、それに耐えることで、企業は過去15年間に消費者運動家に教えられた教訓から学んだことを示そうとしているのです。

 

いま、人種差別、気候変動、政治、性的公平性などの社会問題に対して、企業経営者たちが自らのスタンスをはっきりと示さなければならない場面が増えています。しかし、これらのスタンスは外見を取り繕うことに終始しがちで、口先ばかりで行動が伴わないことも多かったのが事実です。しかし、ことロシアに関しては、企業は口でいうだけでなく、行動で示したきました。

 

消費者運動家や株主は、こうした状況を、気候変動問題に対する変革より強く推し進めていく上で、明るい兆しと捉えています。

 

一方、マクドナルドの「ハッピーセット」を食べられなくなったロシアの人々はどうなるのでしょうか?プーチンは、インフレや各国からの制裁、戦時下での死亡など、国民がさらに激しい痛みに直面することを覚悟しており、こうした消費主義に慣れた人々の困窮を気にすることはあまりなさそうです。

 

しかし、30年にわたる「ポスト・ソビエト経済」に慣れたロシア人は、そこまでの覚悟ではないかもしれません。おそらく現代では、商品が買えないことに対する消費者の怒りが、反民主主導的な政府に圧力をかける唯一の方法になっているのでしょう。

 

裏側で起きていること

世界の視聴者からの反発

他の多くの国際紛争とは異なり、今回の紛争は、カリスマ性がありメディア慣れしたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領のおかげもあって、世界の最重要課題となっています。こうした注目度の高さが、企業に対するプレッシャーを高めています。

 

・「脱ロシア」のスピード感

企業政策の専門家2人は、企業がロシアを離れる動きは「私たちがこれまで生きてきたなかで見たことがない」速さだったと表現しています。そして、「この決断が考えるまでもない、当然のことだったということを示唆している」としています・

 

・大規模な脱出

これまでに340社以上がロシアからの撤退を表明しています。アマゾンのほか、KFCやタコベルなどのブランドを展開するヤム・ブランズに至るまで、そのリストの範囲は驚くべきものです。

 

・空虚なジェスチャーではない

ロシア投資からの撤退は、ビッグオイル(石油大手)にとって痛手となるでしょう。一方、ロシア人は、海運企業が同国への運行停止を決めたことで、影響を受けることになります。また情報をコントロールしようとするロシアの思惑もあり、ビックテック(テクノロジー大手)の撤退によって、ロシアの人々は世界から切り離されることになりました。

 

これから起きること

・停止か、再開か

紛争の行方が不透明ななか、企業がいつまでロシアと距離を置くのかは、はっきりしていません。そして、それは企業側の事情だけで決められることではなさそうです。ロシアは、事業撤退を判断した外資系企業の資産を差し押さえることを検討しています。

 

・経済の見通しは暗い

度重なる制裁でルーブルが打撃を受け、主要部門が機能不全に陥るなか、ロシア経済は急速に悪化しています。撤退しない企業にとって、どれだけのビジネスの機会が残されるのでしょうか?

 

・どうやってロシアは元の状態に戻るのか?

それは、戦争の結果次第です。ただ、ロシアから撤退した企業やロシアでのビジネスを再開したい企業は、それが電気のスイッチを入れ直すような簡単な話ではないことに気がつくかもしれません。

 

・キャンセルカルチャーは企業にも向けられる

ウクライナ侵攻に対する企業の対応は、強力な前例となっていると、米国人材マネージメント協会のCEOであるジョニー・テイラー・ジュニアは言います。「私は、今回のこと(ウクライナ侵攻)は実にとんでもない事態だと考えており、企業が彼らの姿勢をはっきり示すべきではない、と言っているわけではない。しかし、私たちは皆、滑りやすい坂道にいる(それをきっかけに物事が悪い方向へ進む危険性がある)ことを認識すべきだ」と彼は指摘します。

 

「たとえば労働者の間では、すでに疑問の声が上がっている『(企業が行動を起こすのが)なぜ、この紛争なのか。なぜ、他の残酷な出来事が起きたときではなかったのか』と」。